ミクロの決死圏

耳かきの決死圏 by おこげ寿司 on pixiv

pixivで耳かきの決死圏って作品を見かけたので、映画のほうも観よう、と。

シナリオとしては割とシンプル。要人の脳に血の塊が出来てしまったため、ミクロサイズになって治療しよう、という話。


1966年というかなり昔の作品のため、SF作品なのだけれどあらゆるセットが古臭く見えてしまう。たとえば、体内に入り込む作戦をプレゼンする際のシーンでOHPを使ったり。

あと、基本的にこの時代ってCGがほとんど使われてなくて、VFXという特撮技術がメインだったので、今見ると迫力に欠けてしまう。当時としてはすごく頑張ってるんだろうけれども、現代の感覚で見ると低予算SF作品っぽく見えてしまうのが残念。


とはいえ、体内に入って治療するストーリーとか、時間制限とか、メンバーの中に裏切り者が居るという設定とか、面白い設定が随所にちりばめられていて最後まで楽しむことが出来た。個人的に一番面白かったのは耳の話。『鼓膜が動いたらミクロサイズの隊員たちにとっては大変だ! みんな、絶対に音を立てるなよ!!』という設定で、もうどう考えても音を立てる展開になっちゃうよね。



ラストが予想以上にあっさりした展開だったのがすごくびっくりした。この手の作品ってもうちょっとエピローグとかあるもんだと思ってたのに。


SF映画と言ってもどちらかというと異世界冒険ものっぽい展開。2014年から比較すると半世紀近く前の話なので、その辺を考慮して観る必要があるけれども、なかなか面白い映画だった。