マイティ・ソー ダークワールド

マイティ・ソーの続編。原作は全く分からず。



前回の『マイティ・ソー』で世界を救ったものの、9つの世界は荒廃したまま。そこで主人公は復興する手助けの為にあちこちの世界に飛んでいた。

一方そのころ、惑星直列が近づいていた。惑星直列が成立する時、『エーテル』という物質がすごい力を持つようになる。それを使って世界を滅ぼそうとダークエルフたちがアレコレと動いていたが、地球人のヒロインがエーテルに関わっていた。

というのが主なストーリー。



基本的に前作からそのまま引き継がれた流れなので、前作を見てないとかなり良く分からない展開だと思う。新キャラがあまり登場せず、出てくるキャラが前作からの関係をそのまま引き継いでいるので。

展開としては割とオーソドックスな感じで、個人的には可もなく不可もなくといった印象。第1作でのライバル幽閉からの共闘とか、ダメなやつと見せかけて……!とか。

ただ、セットとかCGとかがものすごく凝ってて、やっぱり金かけてる映画は違うなーと思った。ファンタジー世界とか、最終戦闘とか。特に、終盤の重力が不安定な中での戦闘はかなり斬新な戦闘に思えた。

これから盛り上がるぞというシーンでちょいちょいギャグを入れるのも前作同様。変装能力を使った後に「議論をしよう!」とかアベンジャーズ観てないとわからんだろ。



オチの「なるほどそう来るか!」感はあるけれど、全体としてはシンプルな映画。すごく面白い展開とは言い切れないが、不満がない上手い作り方だなと思った。観ておいて良かった。

リンカーン/秘密の書

「あのアメリカ大統領って実は!」という部分だけ知って観はじめたのでほとんど前情報なし。まさかのゾンビもの。


簡単なあらすじ。リンカーンは子どもの頃に親を殺されたが、のちにそいつがバンパイアだと知る。そこでリンカーンはバンパイア狩りをしていくのだが……というストーリー。

大統領になるまでのシーンでは基本的に『バンパイアが居るという情報をもとに襲撃する』という流れ。バンパイアのビジュアルはゾンビと大差ないので、ほとんどゾンビ映画なんだけど、どちらかというとこちらから攻撃していくのが割と新鮮。修業しつつ成長し、一人前になったら狩りを始めて、その過程で大統領になるための人望も身に付けていく流れはなかなか面白かったです。


ただ、後半の大統領になってからは割とダルい感じで、それまで使っていた武器を封印し、直接戦うわけではなく指揮官として動かす感じなんですよね。終盤の戦闘も迫力があったものの、そもそもの戦闘目的がアレなので(ネタバレするから言えない)、イマイチ緊迫感に欠けてるような気がしました。



個人的に、なんとなく『すごく面白い映画』として観はじめちゃったのが期待外れだった理由なのかな、と。『ちょっとトンデモな設定のゾンビ映画』としてはなかなか面白いと思います。

主人公の武器がオノなのも俺好みだし、B級アクション映画でありがちな列車の上での戦闘もあるし。期待値上げずに見たほうが面白い映画だと思いました。

ミクロの決死圏

耳かきの決死圏 by おこげ寿司 on pixiv

pixivで耳かきの決死圏って作品を見かけたので、映画のほうも観よう、と。

シナリオとしては割とシンプル。要人の脳に血の塊が出来てしまったため、ミクロサイズになって治療しよう、という話。


1966年というかなり昔の作品のため、SF作品なのだけれどあらゆるセットが古臭く見えてしまう。たとえば、体内に入り込む作戦をプレゼンする際のシーンでOHPを使ったり。

あと、基本的にこの時代ってCGがほとんど使われてなくて、VFXという特撮技術がメインだったので、今見ると迫力に欠けてしまう。当時としてはすごく頑張ってるんだろうけれども、現代の感覚で見ると低予算SF作品っぽく見えてしまうのが残念。


とはいえ、体内に入って治療するストーリーとか、時間制限とか、メンバーの中に裏切り者が居るという設定とか、面白い設定が随所にちりばめられていて最後まで楽しむことが出来た。個人的に一番面白かったのは耳の話。『鼓膜が動いたらミクロサイズの隊員たちにとっては大変だ! みんな、絶対に音を立てるなよ!!』という設定で、もうどう考えても音を立てる展開になっちゃうよね。



ラストが予想以上にあっさりした展開だったのがすごくびっくりした。この手の作品ってもうちょっとエピローグとかあるもんだと思ってたのに。


SF映画と言ってもどちらかというと異世界冒険ものっぽい展開。2014年から比較すると半世紀近く前の話なので、その辺を考慮して観る必要があるけれども、なかなか面白い映画だった。

アナと雪の女王

観れないかなーと思ってたけど、ギリギリ間に合ったので観てきた。上映期間長いね。

さすがにまだDVDが出てないので、とりあえずサントラを貼りつけておく。


主人公のアナはエルサの妹。エルサは幼少の頃に氷の魔法に目覚めていたが、力を制御できなかったために妹を傷つけてしまう。そこでエルサの父である国王はエルサが魔法を制御できるまでアナと共に城に幽閉してしまう。

が、王と妃が事故で亡くなってしまい、エルサが女王となることに。しかし、幼いエルサとアナは成人するまでは幽閉されたまま。

そしてエルサが成人し、戴冠式と共に城門は解放され、国民だけでなく他国の人も女王エルサと王女アナを知ることになる。けれども、ひょんなことから魔法を見せてしまい、化け物扱いされたエルサは国外へ逃亡してしまう……


という展開が導入部分。全体の1/4ぐらいでコンパクトにまとめてて展開が早すぎてびっくりした。


そもそもこの映画ってミュージカル的な部分があって、割と頻繁に歌を歌うのでストーリーを語るにはコンパクトにまとめないといけないのかもしれない。すごく密度が高くてびっくりした。

導入部分だけでなく、全体的に話がしっかりと動くのだけれども過剰なシーンがほとんどなくて、削りに削りまくって余った時間に歌をねじ込んだんじゃないかと思うぐらい密度が濃い作品だった。


この映画って割と歌の部分が有名になってて、レリゴーとか歌うあたりがあちこちのワイドショーで取り上げられてた気がする。劇中では逃げ出したエルサが「やったー! もう魔法を我慢する必要ないんだぜー!! ヒャッハーー!!!」ってハイテンションになりながら歌ってた。

雪の映像がものすごく綺麗なのに加えてよく通る歌声だったので、確かにこれは印象に残るな、と。


個人的に、この作品のキャラクターデザインがあまり好きじゃなくて、特に幼少時代の主人公たちは潰れ饅頭みたいな感じがあって慣れるのに時間がかかった。ただ、割とカートゥーン寄りの動きなのでこれはもう慣れの問題だと思う。(そういう意味では本編の前にミッキーの短編アニメを流したのは正しいのかもしれない。これはカートゥーンアニメですよ、って感じで)

キャラクターはみんなわかりやすい造形で、なおかつ登場キャラクターがそれほど多くないのであまり混乱せずに見ることができた。さすがディズニー。アクションシーンもガッツリと動いてて、やっぱり金のあるところは違うな。


なんとなくネット上で賛否両論ありそう(他人の感想を見ずに映画を観たから評判は分からない)なクライマックスだったのがとても印象に残った。「えー! そっちかよ! あ、でもまー確かにそっちなのは当然かもしれないけどさー」みたいな。ネタバレになるから言えないけど。

話の展開としては、全体的にアナとエルサの和解と<真の愛>がテーマなので、一応男性キャラは出てくるのだけれど基本的にアナとエルサが能動的に動いて話を進めていくのがとてもよかった。

というのも、アクション系の作品で女性キャラがキャーキャー言ってて全然話が進まないのが個人的に苦手なので。「お前邪魔だから黙ってろよ!」というモヤモヤ感がこの映画では全く無かったのがすごく良かった。


ミュージカル形式の歌部分で息抜きしつつ、十分な密度で話を進めていって、爽やかな終わり方だったので、人気が出るだけあるなと思った。とても楽しく観ることが出来た映画だった。

ちなみにこの映画、原題は『FROZEN』らしい。そういえばディズニーってこういうシンプルなタイトルばかりだった(カーズとかラプンツェルとか)けど、どうしてこういう邦題になったんだろう?

レオン

とある人から紹介された映画。割とオーソドックスでありながらも丁寧に作られてる映画だった。

レオン 完全版 [Blu-ray]

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主人公は凄腕の殺し屋。ある日、主人公の住んでる部屋の近くで銃殺事件が発生。その時ひょんなことから生き残った女の子を助けることになり、以来女の子と二人で暮らすことに……という話。

あれ!? なんか少女漫画っぽい!


シナリオの展開としては本当にオーソドックスな少女漫画的な展開で、「何かヘマしそうな雰囲気だな」とか「この後ババァーン!と派手な事おきそう」といった予想がことごとく当たってて驚いた。全然どんでん返しとか無い。

ただ、それぞれのシチュエーションはとても丁寧につながってて、ヒロインの女の子が修業をする流れとか、リングトリックとか、過不足なく説明してて見事だなーと思った。

最終的なオチは綺麗だったものの、やるせない展開だったのが残念。もっとこう幸せになる展開かと思ってたけど、幸せにならない雰囲気がプンプンだったしなー。



全体的にとてもよくまとまってて、バトルと恋愛のバランスがちょうどよかった。個人的には大きな衝撃は無かったものの、不満点がほとんどない良い作品だった。

デザインのある暮らし

データだけの攻略本とは違う、一風変わった本。

とびだせどうぶつの森というゲームの攻略本。自分の村を自由に作れるゲームなのだけれど、とにかくアイテム数が多い。アイテムの数だけで4000点以上あるので、全部集めるのは無理。

というわけで、ゲームが発売されてすぐに出た攻略本はどれもこれも辞書みたいな厚さの本ばかり。


そんな中、たまたま見つけたこれが一風変わってて非常に良かった。


デザインのある暮らしというタイトル通り、いろんなデザインが載ってて読むだけで楽しめた。


農村をイメージした部屋とか、ビュッフェのレストランをイメージした部屋とか、テーマに沿ってキッチリと作られた部屋のデザインが盛りだくさん。使用されているアイテムがちゃんと記載されているので真似することも可能。

こんな感じ。



部屋だけじゃなくて村づくりも複数載っているのが個人的に嬉しかった。春夏秋冬いろんなデザイン。


データも載っているものの、辞書のようなサイズの攻略本とは違い、アイテムは全部掲載されているわけではないです。しかしこの本はデザインに特化しているだけあって、リメイク家具が網羅されているのが非常にありがたい。画像が大きいのもグッド。


また、他の本ではあまり話題にされない風水や花の交配も載っているのもポイントが高い。


個人的にこの本で一番ポイントが高かったのがマイデザインがたくさん載っているところ。洋服のデザインは無いのだけれども、道路風デザインとかラーメン屋ののぼりといった村や部屋に使えるデザインが大量。



ゲームを買ってすぐはデータ集が欲しかったものの、ある程度遊ぶといろいろとデザインに凝りたくなるもので。そういう人に取ってこの本はぜひ購入すべきだと思いました。こういう角度からの攻略本は新鮮。買ってよかった。

マスク

実写で作ったからこそ価値がある作品。

マスク [DVD]

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主人公はさえない男で、好きな女性は同僚に取られちゃうし、上司には叱られるし遅刻気味だし、唯一の趣味といったらカートゥーンアニメを見ることぐらい。そんな男がある日不思議なマスクを拾ったら性格が大きく変わってしまい……という話。


話の展開としては、不思議な能力を身に付けて調子に乗るけど、マスク装着時と普段の性格が全然違うのでそれに悩みつつ、何とか折り合いをつける、という実にオーソドックスな話。


この映画のキモは、マスクを装着することによって主人公がカートゥーンみたいなキャラクターになっちゃうということ。


竜巻みたいにくるくる回りながら移動してみたり、ポケットから巨大なハンマーを取り出してみたり、高いところから落下したらペラペラにつぶれたり。


カートゥーンのキャラクターが現実に居たら、とにかくやりたい放題で攻撃力も強いし、動きも速いし。違和感しかないのだけれど、上手にCGを使ってる。みんながポカーンとしつつも、ちゃんと実写に馴染んでる。



二次元キャラが現実に居たら……みたいな話だったけど、しっかりと演出が作り込まれてて面白い映画でした。


あと、この映画は吹き替えで見たほうが良い。だって主人公の声が山寺宏一なんだもん。山寺宏一カートゥーンのコミカルなキャラを演じるとか、ハマり役としか言いようがない。